2010年03月22日

マザードロイド

そういえば、制作プロセスはともかくとしても、はじめに掲載した画像など、何のことかわからないだろう。まぁ、3DCGイラストでしょ。といわれりゃそうなんだが、どんなつもりでどうやって作ったか少しは情報があったほうがよさそうだ。というわけで、過去作品も随時紹介したいと思う。で、とりあえず今回はヘッダーにも使用されているマザードロイドだぁ。

Motherdroid-MEKARATE.jpg

これは以前CGの専門誌CGWorldで「キャラクリ研」というのをやっていたときにいろんなキャラを考案した中でのひとつ。世界唯一の妊婦型アンドロイド(そんなのばっか)ただ誰も考えないだけなんだろうが、いかしてるでしょう?実は操縦しているのは胎児があるべき場所にいる頭部。彼女が伸ばした右腕からは、彼の思念が物質化されるというわけのわからん設定。しかし、これは心の中にあるマザコン的な心情を象徴した形。自分では何も決断できないし、形に出来ないから別なものにすがって実現しようとする浅ましい心理をデザインしたものだと理解していただきたい。「キャラクリ研」では他にもいくつかキャラクターを制作した。それらをアニメーションとしてまとめた作品「MEKARATE」はSiggraph2003のアニメーションシアターなどに入選した。で、何でこんなものを作ったのかを聞きたい。ということで呼ばれてアメリカのサンディエゴまで話をしにに行ったら、中には「大好きだぁ」と言ってくれる人がいて「アメリカだったらいけるかも」などと思ったものだ。日本じゃダメなんだろうね。よく言われるけど。
で、なつかしの旧Softimageでのマザードロイドのワイヤーフレーム。レンダリングされた絵のちょっと前のバージョン。だって身ごもってないでしょ?
MotherDroidワイヤーフレーム.jpg

当時はポリゴンではなくてナーブスで作ってたんだね。と思い出す。顔なんかもそうなんだけど、ポリゴン並みに真っ黒け(ワイヤーの密度が高い)うしろの方にあるツマミみたいな絵は、表情を動かすためのコントローラーとして機能する。ツマミを回転させることで彼女の「眉が上がる」「目を閉じる」「口尻が上がる」などをコントロール出来る。その組み合わせで表情を作る。当時のマシンスペックは今よりだいぶ劣っていたはずなので、ホンチャンオブジェクトを出さずに、似顔絵だけを見て表情のアニメーションをつけるために工夫した結果だ。当時のマシンでも実時間でのプレビューが可能なため、表情のアニメーションを当時の技量なりに追及することが出来た。

MotherDroidセットアップ.jpg

こちらは同じような理由で用意した全身のアニメーション制作用のダミーオブジェクト。右の荒っぽいオブジェクトのアニメーションをつけると本番のマザードロイドが同じ動きをするっていう仕掛けさ。こういうアニメーションをつける前の準備をする作業をセットアップっていうんだけど、いろんな工夫を重ねなくてはならないので、とっても面倒くさい。が思惑通りに出来たときはやったー!って感じになる作業。たぶん男の子向け。女性でこういう作業が好きとか得意っていうのは、稀だとは思う。しかし、最近はこういった作業がかなり自動化されてきている。SoftimageのFaceRobotなどという機能がそれにあたる。もうすぐ出るSoftimage2011ではICEでの制御が可能になるらしい。とても全部覚えきれないんだぁ。学生諸君。手分けして覚えよう、そして教え合うようでなければ使い切れないよぅ。


posted by hrys at 15:54| Softimage | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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